昨春のこと、真っ白く満開になった長十郎とおぼしき梨の木は自動水やり装置のおかげで、信じられないほど沢山の実を付けた。摘果のことなどChiekoは知らず、唯ひたすら見上げるばかり。大量の実は、一粒も落ちることなく大きく育ち続け、秋になる前、梨の木はその重みで半分になって、裂けてしまったのであった。後には、膨大な梨の薪と、まだ幼い梨の実が大量に残された。梨の木よ。ごめん。今年の夏は、摘果するぞ。君がその重みに耐えられるように